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最高裁判所第三小法廷 平成10年(オ)1118号 判決 1998年9月08日

上告人

安田基隆

右訴訟代理人弁護士

今中道信

守山孝三

被上告人

浅井牧子

右当事者間の大阪高等裁判所平成九年(ネ)第五四四号賃金等請求事件について、同裁判所が平成一〇年二月一八日に言い渡した判決に対し、上告人から上告があった。よって、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人今中道信、同守山孝三の上告理由について

所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らし、首肯するに足り、右事実関係の下においては、上告人と被上告人との労働契約関係の成立を認め地位確認及び原審口頭弁論終結時までの未払賃金の請求を認容した原審の判断は、是認することができる。釈明権の不行使の点を含め、原判決に所論の違法はない。論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、又は独自の見解に立って原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。

よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 尾崎行信 裁判官 園部逸夫 裁判官 千種秀夫 裁判官 元原利文 裁判官 金谷利廣)

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